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考課査定・能力給問題討議資料(96/09)


私学経営者による考課査定(勤評)・能力給導入攻撃を許さない闘いを!



はじめに

第16回臨時大会議案で指摘した私学における考課査定(勤評)をめぐる状況は、96私学春闘や96人勧などを通してますます軽視できないものとなっています。

96私学春闘は、生徒減による減収、人件費依存率(学納金に対する人件費比率)、校舎改築、私学助成の厳しさなどを口実に私学(学園)の将来不安を一方的に煽る思想攻撃と一体的に初任給の凍結、一時金カット、ベア・ゼロ、専任不補充、専任教諭の講師格下げ、そして考課査定導入の動きなど例年になく厳しいリストラ・合理化攻撃との闘いとなりました。

また、96人勧では、新たに「中・長期的な給与制度の検討」の項を起こし、公然と成績主義給与の導入を検討課題としてあげています。

こうした状況は、今後の私学春闘はもとより、学園づくり、教育づくりにとってもきわめて重大な影響を与えることは明らかです。以下、私学の教育現場における考課査定の問題点を指摘し、その導入を許さない闘いの強化を強く訴えるものです


1、軽視出来ない人勧の「成績主義給与」導入検討の勧告

日経連の「新時代の『日本的経営』−挑戦すべき方向とその具体策」(95・5)で提起された「3つの雇用グル−プ」と「職能・業績反映型賃金管理システム」や「労問研報告」(96・1)などで強調されている初任給凍結、昇給制度をはじめとした年功序列型賃金の見直しの動きと連動し、人事院も96人勧のなかで「中・長期的な給与制度の検討」の項を起こし、検討課題として以下のように公然と「成績主義給与」の導入を提起しています。

96人勧は、「民間企業においては、(中略)、能力、実績又は職務を重視し、基本給部分における年功部分の縮小及び職能・成績部分の拡大、業務評価システムの改善等の人事・給与制度の大幅な見直しを行う事業所が多数みられる。」とし、「公務においても、(中略)民間企業におけるこれらの取組をも踏まえ、(中略)、世代間、職種間、地域間で、また個人の能力と実績に応じ、それぞれ適正な配分を図るため給与制度全般にわたって見直しを進めていく必要がある。」と明言しています。

その上で「本院としては、当面、早期立上り型への昇給カ−ブの修正を進めることに加え、より一層成績主義を反映した給与システィム、(中略)職種別の給与及び地域・生活関連手当のあり方、高齢社会への対応を踏まえた昇給制度などについて検討を進める」としています。

このように、人事院は民間での先行実施を口実に公然と「個人の能力、実績」におうじた「成績主義の導入」などの「検討」を表明しているのです。こうした人事院の動向は、人勧準拠校の多い私学賃金への直接的な影響を与えるだけでなく、既に、校長に3段階の能力給(査定を含めて)を導入している東京都の動向とも関わり、今後の賃金闘争や私学の学園づくり、教育づくりにとっても看過できない事態を引き起こすことは明らかだといえます


2、教職員を分断・差別する考課査定(勤評)

(1)考課査定(勤評)導入の口実

過日、生徒減のなかでの私立中高における生徒確保の一面をNHKの「クロ−ズアップ現代」が特集しました。そのなかに埼玉の「特進」路線の実績のあがらない私立高校の例が紹介され、教師の査定と評価によって「競争」を持込み教師の「やる気」を「引き出す」ことによって進学実績をあげようとしている例が紹介されていました。

その時の口実の一つに、理事長や評論家の言葉を借りて、教師は一旦職についてしまうとその地位に安住してしまう。他の世界のように競争や刺激のないことが実績の上がらない原因だということを盛んに強調していました。

このように、私立学校の中での考課査定の導入は、一見もっともらしい理屈をともなって持ち出されています。その具体的な査定項目等については、別記資料1を参照してほしいのですが、以下、導入の主な口実をあげておきます

  • 一生懸命努力している人にはそれなりの評価を与えることがより意欲をもって仕事に励むことにつながる。
  • 生徒減のなかで学園が生き残るためには教職員は襟を正し、父母、生徒の期待に応えなくてはならない。
  • 生徒減のなかで学園が生き残るためには「進学実績」や「躾」「部活」など、学園の社会的評価を上げねばならない。そのためには先生にもっともっと頑張ってもらわなくてはならない。
  • 正しい評価をすることによって良い意味での競争が起こり、職場に活気が出る。
  • 校務効率をあげるためには査定と評価はどうしても必要だ。
  • 信賞必罰は教育の原点である。これは生徒だけでなく教職員にも当てはまる。
  • 私学なのだから学校方針を尊重し、学校方針にすすんで協力している人を評価するのは当然だ。
  • クラブ活動や「特進」の授業、校務を一生懸命頑張っているのに年配者に比較し給与が低いという満が若い人にある。若い人のやる気に報いるためにも査定や評価、能力給の導入は当然である。

(2)考課査定(勤評)は職場・学園に何をもたらしているか

現在、なんらかの形で考課査定が導入されている学園・職場の実態はどうなっているでしようか。以下、その実態の一端を紹介します。

なお、A校における考課査定(勤評)による「教員調整手当」規定の内容や宮崎・延岡学園における差別給与の実態(地労委「準備書面」)は別記資料2を参照下さい

  • 考課査定を実施している私学は、宮崎・延岡学園、香川・大手前高松、藤井高校などほぼ例外なく組合嫌悪、組合攻撃の激しい学園であり、解雇事件や強制配転など職場管理の厳しい人権無視の学園です。
  • 考課査定の「実態」の査定項目をみても明らかなように、教育現場に「査定」は全くなじまず、教育の条理に反することは明らかです。
    宮崎・延岡学園の例ですと担任クラスの欠席者を減らすために熱が39度もある生徒を強引にタクシーで学校まで来させ、遂には生徒が肺炎になるといったことまで起きています
  • 考課査定は、学園による組合攻撃と職場支配、学園私物化の強力な武器となっています。その中で、教職員は、職場で自由にものが言えず、校長や一部の幹部の恣意的な査定に怯え、生徒のためより、自らの保身に汲々としているのが実態です。
  • 教職員の協力共同はなく、バラバラ。物言わず静かに、遅くまでいるのが1番という雰囲気が職場を支配しています。
  • 学校運営が上意下達になり、教師集団として生徒指導に当たることが出来ず、管理者にお伺いを立て、その指示にしたがってしか指導に当たれなくなっいます。
  • 考課査定を口実に給与体系のモデル自体が破壊され、統一的な賃金闘争が不可能になってきます。また、考課査定を実施している学園の給与水準は圧倒的に低く、その狙いの一つに人件費抑制があることは明らかだといえます。
  • 公立関係では、1956年の愛媛における勤評が典型です。大闘争のなかで勤評が強引に強行された愛媛県では、教職員組合が壊滅的な大打撃をうけ、県はその後今日まで40年間に渡り勤評を武器に教職員支配を強めています。

愛媛県高等学校教職員組合は「愛媛の勤評の現状と今後の闘い」(1996・8)の中で「(前略)愛媛では、勤評による教職員の管理支配体制が貫徹しており、愛媛の教職員の中には、勤評体制が毒素のように滲み渡っている。(中略)たとえば、校長の心証を悪くしたらと職員会議で言いたいことも言えない状況であり、授業や生徒のことなどを職場の同僚とさえ話し合えない状況になっている。一方、自分の力を認めてもらおうと、進学指導や部活動指導を熱心にやり実績を残そうとする教職員がいる。このように、自分がどのように評価されているかが気になり、いろんな面で自己規制しながら1日1日をやっとこさ過ごしているため、職場では休まる間がなく非常に疲れている」とその実態を告発しています


3、考課査定(勤評)を許さない闘いを

考課査定(勤評)を許さない闘いで大切にしなくてはならないことの一つに抽象的な空中議論をするのではなく、愛媛県を初めとした公立学校の実態も含め実施されている学園の実態をどこまでも具体的に学習することがあります。また、教育は子どもたちと教職員との人間的な信頼関係の上に成り立つものであり、表面的な現象や数値だけでははかれないきわめて人間的な営みであるという教育の原点に返った議論が大切だといえます。教育の営みとしては子どもたちの琴線に触れるような、教職員の人間性など形に現われないものが非常に大切な側面としてあるのではないか。そういう教育の営みをその過程や経過を無視して表面的な現象や結果だけで査定し、評価することは教育の条理に反するということをしっかり押さえることも欠かせない視点だといえます。また、学校の活気、学校教育の活気というのは教職員と子どもたちとの触れあい、信頼関係の成立のなかから生まれるものだということも大切な視点ではないかと思います。

その意味で、改めて教育とは何かの原点に返った学習を重視しなくてはならないといえます。

こうした原点と以下の様な視点を押さえた闘いを職場を基礎に丁寧に組織し、その闘いに全力をあげ、必ず私学における考課査定(勤評)の導入を阻止しようではありませんか。

  1. 考課査定の実態と真の狙いを職場のなかでしっかりと学習しましょう。

  2. どんな小さな査定についてもそれを許さない闘いを重視しましょう。

  3. 当面評価される人とそうでない人がでる場合、丁寧な話合いでことの本質を理解し合うことを大切にします。

  4. 査定された場合、本人から査定の基準や結果をただすとりくみを大切にします。

  5. 考課査定の問題をたんなる労働条件や賃金の問題ととらえることなく、教育破壊、学校破壊、組合破壊の攻撃であることを明らかにし、大胆に父母、地域に訴え、教育と学校を守る運動として展開することが必要です。

  6. 組織の拡大強化が考課査定の攻撃にたいする最大の反撃になります。

  7. 全国私教連や各県はそのための資料づくりや闘いの交流、オルグなどその先頭に立って全国統一闘争として闘いましょう。
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【参考資料】


1、私学における考課査定の実態

★香川・藤井高校の場合

藤井高校の理事会は、1987年度にベア・一時金に対する査定(ベア±0.4%、夏冬0.2%、期末0.05%)を一方的に導入し、1991年度からは、団体交渉で平均アップ率しか回答せず、妥結するまでは「査定された本人の基本給が幾らになるかを示さない」という回答に固執してきました。こうした理事会に対し組合は地労委に提訴し、3年間に渡って闘うなど大問題になりました。一旦は地労委の斡旋で和解しましたが、現在、「妥結しなければ本人の基本給を示さない」という攻撃が再びかけられるなど看過できない事態となっています。
藤井高校の「一時金査定の理由」の一部は以下の通りです

 (1)生徒指導に関する理由
  1. トイレ掃除ができていないときがあった。男子大便所の中のすみに小さな青い紙が2〜3日、同じところに落ちていた。
  2. 清掃道具が徹底していない。道具に名前がかかれていない。
  3. 学級運営ができていない。具体的には、他の先生の授業中生徒が騒いでいる。
  4. あなたの授業の時、頭髪をきちんとしていない違反の生徒が8人くらいいた。
  5. 生徒の教室移動が遅い。
  6. クラスの1学期の成績が悪い。
  7. 生徒の保険室利用が多い。一番多いというのではないが、3位に入っている。
  8. クラスの遅刻、早退が極端に多い部類であった。
  9. 卓球部の指導で期待していたが、試合に負けた。
 (2)抽象的な理由
  1. 学級管理。理由は自分で考えなさい。
  2. 生徒指導。具体的にはいえません。よく考えて。
  3. 理由が自分で考えられない先生は教員資格がない。
  4. すべての面についてよく考えてください。
 (3)組合活動を理由としたもの
  1. 組合の職場集会で施設を使ったが、終了の連絡がなかった。
  2. 組合ニ−スを上向きに配布していた。
 (4)その他
  1. 私学の教員としての自覚が足りない

★宮崎・延岡学園の場合

延岡学園教組は、現在、堀田委員長に対する不当解雇撤回闘争を全力で闘っていますが、同時に学内に残って闘っている組合員に対するきわめて不当な考課査定(基本給、一時金)に対しても、不当労働行為として地労委に提訴しつつ全力をあげて闘っています。

延岡学園の「考課査定」表は、「教師評定(3分野・20項目)」、「事務職評定(7項目)」、「養護教諭評定(7項目)」から成り、また、これとは別に「役職者評定(5項目)」、「部活指導評定(6項目)」と「特別加点項目(10項目)」、「特別減点項目(3項目)」が加わります。その「考課査定(基本給、一時金)」表の一部を地労委に提出された教頭の陳述書(イ、などの部分)を含めて紹介すると以下の通りです。

 (1)「教師評価」(きわめて良好、良好、普通、やや劣る、劣るの5段階で評価
  1. 「出勤状況」(出勤にかかわる手続きが正しく行われているか。当日欠勤はないか。退・遅刻などが多くないか。私用外出が多くないかの4項目で評価)
    1. 出勤簿により、その日の出勤手続きが正しく成されているかそれぞれの期間内2回抜き打ち調査したもの。
    2. 欠勤、早退、遅刻、私用外出の回数を調査したもの
  1. 「執務状況」(勤務にとりくむ姿勢が意欲的・積極的か。勤務につく身形・服装が調っているか。職場内の和を乱さず強調的に勤めているか。学校への建設的な貢献が見られているかなど9項目で評価)
    1. 私の日頃の観察メモ、学校長から指導された事実、部活動で活躍した事実。
    2. それぞれの部長の個々の教師に対する執務状況の評価報告、各学年主任、教科主任からの個々の教師の執務状況の評価報告。
    3. その他校務の各係から提出された諸表(教室点検表、保健室利用状況表、校門指導月間表、学級別非行状況)
  1. 「教師評定」(学級管理は学校経営の基本に即しているか。授業後の時間を活用した指導が十分になされているか。清掃・施設管理の指導が適切に行われているかなど7項目で評価)
    1. 校長、教頭による授業巡回による授業観察記録。
    2. 主として先生方から提出された教務部の書類(統一テスト、教科検定成績表、欠席・遅刻・早退状況表)
 (2)「事務評定」(上司・同僚と連絡徹底し事務が円滑に行われているか。規律に従って仕事をし秘密をまもっているか。日々の事務が遅滞なく適切に行われているかなど7項目で評価)

 (3)「養護教諭評定」(安全で健康的な学校環境の維持に努力しているか。生徒の疾病の発見観察予防措置が適切か。施設設備備品器具薬品等の管理は適切かなど7項目で評価)

 (4)「部活指導評定」(月年における実行性。学校方針との適合性。成果など5項目で評価

 (5)「特別加点項目」(専門的研究に関し、権威ある機関から表彰されたとき10点。部活動において全国優勝をなしたとき10点。九州優勝8点。県内優勝5点など10項目で評価

 (6)「特別減点項目」(懲戒処分において出勤停止処分をうけるか、それに相当する違反があったと理事長及び校長が判断したとき10点減点。懲戒処分において減給処分を受けるとか、それに相当する違反があったと理事長及び校長が判断したとき8点減点。懲戒処分において譴責処分を受けるか、それに相当する違反があったと理事長及び校長が判断したとき5点減点)


★京都・R高校の場合

R高校は今年度、以下にその一部を紹介するように「分野」「項目」「チェックリスト」の3つから成る非常に細かい考課査定の「基準」を「職務水準」として提起してきました。
「職務水準」は、分野を「学習指導」「生活指導」「勤務能力」「人格」の4つに分け、それぞれの項目毎に5段階評価でチェックするようになっています

 (1)「学習指導」は、「教科指導」と「課外活動指導」の2つから成っています
  1. 「教科指導」
    1. 教材研究(ブランク時間の有効活用。放課後の有効活用。文献、資料等による研究。補助教材等の有効活用で教授法を研究しているか)
    2. 教材指導(教授法を研究して1時間、1時間の授業が成立すべく努力を重ねて生徒の学力向上を遂行しているか。特に生徒の掌握、授業の創意工夫
  1. 「課外指導」
    1. クラブ活動(クラブ顧問を積極的に引き受けて、その指導に日々努力して指導を重ねているか。その指導力はどうか。活動が向上して戦績等の成果を期待できるか)
    2. 補修授業(補修授業を積極的に引き受けて、その目的のために努力を重ね、その内容にも創意工夫を行い熱意ある補修授業で、受験生に充実感を与えているか)
    3. 自主的課外学習(早朝、放課後等で自クラス、自クラブ、自担当クラス(教科)の生徒に対し自主的に計画を立て、その指導に積極的に取組んでいるか)
 (2)「生活指導」は、「全体指導」と「個人指導」に分けています。
  1. 「全体指導」
    1. 言語指導(学年全体、クラス全体に対して連絡事項、指導事項等を把握、情熱をもってこまめに指導に当たり、問題行動を起こさせない指導が出来ているか)
    2. 清掃指導(校舎内外の美化に注意を払い、校舎美化清掃活動に自らが努力して破損、汚損等を防止するための指導を行っているか)
    3. 役割分担指導(早朝立番、校内巡視、校外指導等、各学年、各分掌で計画実施の指導に積極的に取組み、その責務を遂行しているか)
    4. 生徒の鏡となるべく指導(ベル着のためには、言葉遣いを正すため、生徒の服装等を正すため、教師自らが鏡となり、たえず指導すべく努力しているか)
  1. 「個人指導」
    1. 個別懇談指導(自クラス、自担当クラス(教科)の生徒に対してたえず動向に注意を払い生徒と対話を重ね問題行動のなきよう未然に防止する指導ができるか)
    2. 保護者を交えてての指導(保護者、家庭と連絡を密にして三者懇談、家庭訪問等を実施して、保護者からも信頼される指導を行っているか)
 (3)「勤務能力」については、「勤務状況」と「事務能力」「運営能力」に分けています
  1. 「勤務状況」
    1. 欠勤、遅刻、早退(年休を含む)
    2. 出勤時間(勤務に余裕のあることを常とする)
    3. 退勤時間(周りの状況を吟味して)
    4. 整理、身装(教師として相応しい身装で指導にあたり、身辺の整理整頓が出来ているか)
  1. 「事務能力」
    1. 公簿、準公簿等(公簿、準公簿の作成整理を誤判なく期日までに作成して提出しているか)
    2. 分掌、担任業務に係わる事務(企画、立案が堪能でその事務をスム−ズに行い、能力に優れ、力を発揮しているか)
    3. 出勤簿押印、出退表示板、日直業務の遂行、諸書類の提出等(日々の勤務で決められている事項を確実に遂行しているか)
    4. 公的書類作成等(調査書、推薦書、保護者宛、官公庁、その他公の所に提出する書類の作成能力に優れているか)
 (4)「人格」にいては、「行動」としています。
  1. 「行動」
    1. 向上心、責任感
    2. 公共心、奉仕の精神
    3. 明朗快活、礼儀
    4. 創意工夫

★埼玉・星野女子高校の場合

星野女子高校は、大きな格差のある2本建ての給与体系(主任給与と一般職給与)を導入し、主任昇格試験の受験「資格」を主任会の推薦や「査定」結果を口実に組合員を差別してきました。組合は、不当労働行為として地労委に提訴して闘い、そこでの和解(理事会構成の変化も影響)によって全員主任となりま したが、その制度は残っています。その「査定」項目も上記の項目ときわめて類似しているのが特徴です。



2、考課査定(勤評)による「教員調整手当」規定の内容例

★A校における「教員調整手当」規定の内容
  1. 支給の要件
    常勤の教員(教諭・専任講師)の職務と勤務態様の特殊性に基づき支給するものである。但し、管理職及び部長職以上の教員は対象外とする。(従って、上記支給を受ける教員は、超過勤務手当及び休日給は基本的には適用されない)

  2. 支給額
    支給対象者を三段階に分け、Aランク−対象者の25%−金額12,000円
    Bランク−対象者の50%−金額10,000円
    Cランク−対象者の25%−金額8,000円
    但し、契約制常勤講師については、査定の結果に係わらず、Bランクの金額にて支給する。

  3. 支給期間及びランク付け
    4/1〜7/31(1期)、8/1〜11/30(2期)、12/1〜3/31(3期)の3期間設ける。   支給対象者の各ランク付けは、当該期間の校長査定により、次期ランク付けを決定する。

  4. 支給方法
    月毎に給与と共に支給する。
    ※但し、この手当は今後の諸般の事情・生徒数の増減等により手当の増減及び改廃もありうる。尚、その場合理事会においてこれを決定する。
    ※尚、同校の職務手当は、(1)校長100,000円、(2)教頭70,000円、(3)部長50,000円、(4)学年主任50,000円、(5)主事25,000円、(6)教科主任12,000円、(7)担任12,000円、(8)各部担当5,000円
    ※教科主任は他の手当と併給する。(但し、主事以上の役職者がその任にあたる場合併給しない。)


3、考課査定(勤評)による差別給与の実態

★宮崎・延岡学園の場合
  1. 毎月の基本給については職能給として1格、2格、3格の区別があります

  2. 1格、2格、3格の差異は大きく、平成5年度給与表に基づき組合員の勤続年数に近い25号俸、30号俸で比較すると年間で下のような大きな格差となります。25号俸(職能給の格付け)
    1格 17100円  1格と2格の差 23000円
    2格 40100円  1格と3格の差 51900円
    3格 69000円
    30号俸(職能給の格付け)
    1格 15800円  1格と2格の差 28300円
    2格 44100円  1格と3格の差 58600円
    3格 74400円

  3. 支賞与(一時金)については、夏 期(平均支給月数1.5)
    冬 期( 同 2.6)
    年度末( 同 0.6)
    の全てについて考課査定に基づく差別が存在します

  4. I先生の場合
    平成5年を例(給与及び賞与の合計)にとると2格の人と69万5150円
    3格の人と119万4480円
    という格差となります。

  5. 組合は、現在、組合員だけが年間100万円を超える多大な差別をうけていることに関し、不当労働行為と差別賃金の是正を求め地労委に提訴して闘争中です。
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