【谷委員長挨拶】
いま社会問題として、格差の拡大が大きく取り上げられている。小泉首相は「格差はあって当然」と国会で答弁、批判が高まっており、公明党も問題にしだしている。日本全体に広がっている非正規採用が問題であって、私学における常勤講師・非常勤講師の問題でもある。今、私学全体では、生徒減少が厳しい。秋田A高校でも1200から600へと落ち込み、資金はいまないわけではないが、賃金カットが出ている。賃金カットに反対するだけでは闘えない。魅力ある学校づくり、教育改革、生徒募集、など総合的政策を示す必要がある。秋田だけでなく、生徒減を理由に長崎では組合員への退職強要・解雇問題がおき、神奈川・東横学園大倉山高校と東京・洗足学園では募集停止し、学校廃校への道に進んでいる。こうした中で、学校改革とともに、すべての教職員を視野に入れた運動を起こす必要がある。全国私教連の調査でも、常勤更新数が、2004年には96年と比較して、1500名も増え1.4倍になっている。。そして生徒減とともに常勤講師や非常勤講師の雇い止め問題が起きている。講師の問題を大きな課題として受けとめ、様々な交流により運動を一歩前に進めたいと考えている。今日はそのための会議なので、忌憚のないご意見・討論をお願いしたい。
【青森】 昨年2月の集会で、講師問題の方針を明確にして欲しい、組織の最重点課題としての方針を明確にして欲しいと要望した。会議のまとめで 具体的にお願いしたい。 臨時教職員(特に常勤講師)が増大している。「今までは溺れないように頑張ってきたが、もう助けてくれないと溺れる状況になっている。今『助けるのか、助けないのか』と言わざるをえなくなってきた。」非専任教職員の追いつめられた状況に手を伸ばさない組合は組合なのかと言いたい。臨時教職員問題の本質は、団結力の問題であり、ヒューマニズム、教育力の問題だ。青森でも専任減、常勤増加の傾向にある。退職教員の補充をすべて常勤・非常勤で充当している学校もある。
【大阪】 05春闘では臨時教職員問題は最重要課題になりつつある。40分会で統一要求として取り上げた。 回答にこれというものはないが画期的な運動。このままでは私学の教育は枯渇する。有能な常勤のたらい回し状態があり、次に公立に採用され持って行かれている。大阪府は、40代教員が少なく、他府県に就職している40代教員を呼び戻して採用している。雇用の継続を要求する団体交渉を。各学校で組合が教職員構成のシミュレーションをする必要性がいるのではないか。 私学で雇用保険の適用を認めているのが3校有る。A高校では非常勤講師の場合、持ち時間1時間に対して、準備・成績処理なども考えて労働2時間とし、10時間以上の人を雇用保険に入れている。
【東京】 任期(1〜3年)付き専任教員が増えている。担任はほとんど持たない。定年延長との関連で出ている傾向がある。非常勤講師は4月以降8名が組合に加入し、16校59名になる。個人加盟も4校5名。その他に講師組合を結成して私教連に加盟しているところもある。A高校では、私学共済の加入を重点要求として要求し、厳しい条件(勤続6年以上、週3日・12時間以上)が付けられたが、2年越しの交渉で実現した。講師交流会や講師アンケートを実施している。
【東京・N学園】 前校長のもとで、民主的ルールが一切破棄され、厳しい闘いを強いられてきたが、校長が替わり、変化の兆しが現れている。講師会と組合で共闘し、都労委闘争を展開してきた。現在和解交渉中。しかし、生徒減の中で、時間数が減少しており、難しい問題もある。民主教育の実験的学校であったが、簡単に変質させられた例です。
【福岡・A高校】 93年に病気休職者の代替として常勤講師を認めたが、ずるずると拡大され、雇い止めもおきるなどしたため、新労組を結成して「常勤講師制度の廃止」を第一要求として闘い、二名を除き全員の専任化と制度の廃止を勝ち取った。二名の雇い止めについては白紙撤回を求めて交渉中。
【新潟・A高校】 非常勤講師として勤務するに当たり、校長から「この学校は変わろうとしています。問題のある生徒は入学させない。そして悪い生徒はどんどん辞めてもらって学校を良くしていこうとしている」と説明され、当時は納得した。最初の一年間は、授業中の居眠りはもちろん、私語も許さない、そうしなければいけないと思って、大声で怒ることもしばしば。しかし、二年目になった、二人の生徒やある先生との関わりの中で、「もっと生徒と対等な目線に降りてみよう。そしていろんな生徒ともっと自分から関わりを持ってみよう、いろんな話をじっくりしてみようと考えるようになりました。」と考えるようになると、私の所に相談に来る生徒がいきなり増えました。しかし、非常勤講師では一人暮らしでは生活できない状況であり、八月と三月は給与が出ないため、アルバイトせざるをえない状況でした。そして、生徒との相談に応じたりする教育にさかれる時間に対する保障がない。共済加入はできないままでした。
【東京・A高校】 講師組合。年契約の専任制度で、これまで暗黙の了解だった非常勤歴の長いものから専任化することが突然公募制になり、応募したが専任化を拒否されて、別の人が専任に。慣れていない専任と慣れている非専任。学内の雰囲気がまずくなる。団交で有休を要求したらないという回答だったが、労政事務所に訴えようとしていたら、突然有休が認められた。
【千葉・A学園】 何がホントで何が違っているのかわからない状況。これまでは非常勤から専任への道があったのに、突然非常勤の中で一番若い人を専任にしたりして、非常勤専任の中に分断が持ち込まれた。非常勤の問題に関わる時間もないような組合の動き。しかし非常勤の問題にまで関わっていられないほど相手方から様々な問題が起こっている。持ち時間のワークシェアで持ち時間を確保している。
【京都】 京都でも様々な問題が起きており、京私教中央執行委員会の中に、若手三人で講師対策部をつくって協議を開始した。
【青森】 全国私教連に次のことを要望したい。
@旅費負担をするなどして、交流の場を設定して欲しい。
Aすべての県に呼びかけて参加させて欲しい。この会では毎年の参加県が固定されている。
B常勤講師の専任化はもちろんだが、非常勤講師の採用においても、勤務年数の長い人に優先権を与えるような政策を打ち出して欲しい。
【神奈川】 A学園:三年の契約講師で年俸制。三人講師採用して三年目で一人だけ専任化の約束
B学園:非常勤率が65%を超えており、退職者を補充せずに、非常勤でまかなっている。
C学園:講師の一時金カット
講師の組織化と助成金配分における常勤・非常勤講師のカウント方式の変更など県に対する攻めが必要。専任教職員の意識も問題。D学園において生徒アンケートを実施、その結果二人が研修に。
【谷委員長のまとめ】 常勤率の高い県、宮城、福岡、熊本などから参加してもらう工夫をしたい。生徒減少が起こってきているが、問題が出てからの対応に追われる組合ではいけない。もう少し問題提起自身の進め方を考えたい。福岡の実践に学ぶ点は多いと思うし、新潟の教育問題の視点からの教育実践報告も非常に良かった。 |