中央執行委員長 谷 正比呂
早朝から、全国から駆けつけていただきました代議員の皆さんありがとうございます。また、お忙しい中激励のために駆けつけていただきましたご来賓の方々ありがとうございます。
2004年度の闘いの中で、私たちは危機を突破し、私学助成制度を守り抜き5億円の増額を勝ち取る成果を実現しました。その成果の上に立って、私たちは「10・31を全国で」のスローガンを掲げて、この一年間奮闘してきました。そして2004年に次ぐ歴史的な成果を上げたといえるのではないでしょうか。
その第一は、文科省が授業料直接助成に踏み込んできたことです。私たちは、1964年の阿蘇三原則以来、父母負担の軽減を訴えて授業料直接助成の実現を求めてきました。今回の授業料減免事業等特別支援措置は、いままであった家計急変者への時限立法的措置を、対象を拡大し生活保護者を対象とする恒久的措置の変更ではありますが、私たちが40年来求めてきた授業料直接助成の実現です。
また地方交付税削減の中で、厳しい闘いを強いられている各県でも、6月議会で千葉は国基準を回復しましたし、道単独分の削減攻撃にさらされていた北海道では、前年度単価を維持するだけでなく、生徒減対策として小規模校への特別補助を実現させました。各県でも大きな前進を勝ち取っています。
こうした成果を生み出してきたのは、21都道府県で実施した私学フェステイバルの中での生徒の奮闘と、その生徒たちの私学助成への思いでした。この1年間の生徒たちの成長と、生徒自主活動の広がりと発展は、まさに目を見張るものでした。この生徒たちの中にこそ、私学の未来が、私学教育の本質があると感じた教職員や父母は多かったのではないでしょうか。まさに私学危機をこの生徒たちが乗り越えつつあると私は感じました。
しかし、残念ながら、生徒たちの成長に教師がついていけないような事態もおきています。宮城の生徒は、愛知の高校生の話を聞いて、「これまでは先生にいわれただけだったが、今年は自分たちの手で作り上げたい」と決意をして、今年の私学フェステイバルを成功させましたが、その中で生徒たちは「もっと先生に手伝ってもらいたかった」とも発言しています。私はこの言葉は、「私学助成やフェスに無関心の先生方がいる」、「もっと大勢の教職員に協力して欲しい」という生徒の思いだろうと思います。
確かに無関心や非協力的な教職員がいることは事実です。フェスや私学助成を一部の教員だけの関わりにするのではなく、全教職員の課題として取り組むためには、フェスの中でおきたドラマや子どもたちの変わり様を丁寧に教職員に伝えることです。そのことなしに、教職員の協力の広がりはえられません。どれだけドラマと感動を話すかが、運動の広がりをつくりだすのです。ぜひ各県の幹部は、このことを実践して、さらに大きなフェスの実現のために頑張りましょう。
全国の私学はいま、激しい生徒減にみまわれています。その中で賃下げ、リストラ、組合弾圧、管理強化の攻撃もいちだんと厳しくなっています。しかし、こうした攻撃に対する闘いも直線的に反撃するのではなく、教育改革、学校作り、生徒募集、私学助成運動、組織拡大と結合した総合的な提案型の闘いへと発展させなければ、経営者の攻撃を止めることができません。
このように攻撃が強まる一方で、私たちの運動は大きく前進しています。昨年暮れには滋賀私教連が正式加盟の決定をしていただきありがとうございます。また佐賀では6月に全国私教連に加盟することが、2月の代表者会議で決定されました。また青年の組織化では全国青年Winterセミナーin長岡が29県299名の大結集で爆発的な交流の場を実現しました。いま労働運動や民主運動の中で、「後継者問題」とか「2007年問題」という形で、組合員や会員の急減をどう克服するか議論されています。しかし、全国私教連は、確かに全体的には、生徒減の影響もあって、組合員の減少が起きてないとは言えませんが、組織の拡大と青年運動では、新しい流れを作り出していますし、世代交代も順調に進んでいます。
私たちは今大会の中で、新しい方針「100校の組織拡大を達成して、全国私立高校の過半数を制する」という方針を掲げさせていただきました。各都道府県における県行政や経営者との力関係を見る時に「過半数を制する」ことがいかに重大であるかがおわかりになると思います。私たちは、そのことを充分に実現できる力と組織をもっており、夢ではなく、実現可能な目標として提起させていただいております。各県での奮闘をお願いいたします。
私たちをとりまく政治情勢はいっそう厳しいものがあります。とりわけ憲法改悪が現実の流れになってきていますし、教育基本法の改悪案も今国会に提起されようとしています。憲法と教育基本法を守る運動を強めなければなりません。ぜひ3月31日の集会に全県から多数の参加を望みます。それとともに、職場や地域に「9条の会」「憲法を守る会」をつくって憲法を守る運動を旺盛に展開しましょう。
今定期大会が、そうした闘いについて、各県の持つ優れた経験と実践の交流の場として、そして私たちの提起がよりいっそう深められることを期待して主催者としての挨拶とします。
2006年3月18日
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