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大会・集会報告

大会特別決議(07/3/18)

地方教育行政法改悪などの改悪教育基本法の具体化を許さず、憲法改悪のための国民投票法案を阻止し、多くの父母・市民とともに私学の自由、教育の自由を実現しよう

子ども達のすこやかな成長と平和な未来、そして教育と私学の根本にかかわる鋭い対決が、すすんでいます。

昨年12月の教育基本法改悪を受けて、中央教育審議会は一ヶ月という異常な早さで答申をまとめ、「不適切」教員排除の厳格化と教員免許更新制度の導入、学校教育法における小、中、高校の教育の目標の見直しなどとともに、教育に対する国の権限強化と私学への教育統制をもくろむ地方教育行政法の改悪を提言しました。私たちの緊急の取り組みと多くの私学関係者の反対で、私学に対する教育委員会の介入について「指導」の表現ははずされたものの「助言」「援助」という表現は残されており、私学教育の独自性、私学の存在意義を守るために、こうした改悪教育基本法の具体化を何としても阻止していくことが必要です。

そもそも、建学の精神にもとづいて教育をおこなう私学は、カリキュラムや教育システムについてその自主性・独自性が保証され、だからこそ公立学校とはことなる私学の存在意義が発揮されてきたのです。法的には、学校教育法第14条の「設備、授業その他の事項」についての学校に対する行政の変更命令権について、私立学校法第5条が「私立学校には、学校教育法第14条の規定は適用しない」として、私立学校法という特別法によって私学教育の独自性を保証しているのです。戦後の私学は、私学教育の独自性を法的に保証するこうした規定に支えられ、学習指導要領の規範としての重要性を踏まえつつ、建学の精神にもとづく具体化をはかりながら教育をすすめてきたのです。今回の地方教育行政法改悪案は、こうした私学の存在意義を失わせ、行政の画一的な教育統制に道を開き、ひいては私学の存立をも危うくするものであり絶対に認めることは出来ません。

こうした私学の教育統制、そして地方教育行政への国の権限強化をはかろうとする最大のねらいは、改悪教育基本法がもくろむ教育全体の国家・行政管理と、それによる「戦争をする国づくり」への教育全体の従属です。

安倍首相は、自らの在任中の憲法改悪を公言し、先の教育三法とともに、憲法改悪のための国民投票法を今国会で成立させようとしています。

憲法改悪のための国民投票法案は、単なる国民投票のための手続き法ではなく、この法案が成立すれば現在の「憲法調査特別委員会」に変わって衆参両議院に「憲法審査会」が発足し、国会会期中以外にも憲法改悪の具体案の審議をすすめて、憲法改悪の発議がいつでもできるようにするための法案です。そのねらいは、憲法9条を変えることで海外での侵略戦争にアメリカとともに日本が参加できるようにすることにあり、その国民投票にあたっては、公務員とともに私学を含む教職員の運動の制限を盛り込み、有効投票率を不当に低く設定してきわめて少ない賛成で憲法改悪を可能にするものであること、運動でのメディアの活用は資金力のある勢力が有利になるような内容であることなど、重大な問題を持っています。日本の平和を根本からおびやかすこうした憲法改悪のための国民投票法を絶対に容認することはできません。

私学では、生徒を中心とした山形の1800人県庁前行動や、12.10銀座パレードのように、多くの生徒たちが、「教育に公平を」「学費が払えずに辞めていく仲間を救え」を合い言葉に、自主的に私学助成運動を大きく広げています。こうした生徒たちは、自分たちの足もとの問題である私学助成やいじめの問題と、日本と世界の平和という大きな社会の問題はつながっていると語り、愛知の各校学園祭の平和の灯の取り組みのような平和を学び考える取り組みを広げています。

生徒・父母がかかえる学費負担の困難、そして各地の深刻な私学存続の危機の問題は、私学教育を教育費として保障しない私学助成の問題です。そしてこの間政策的にすすめられた社会的な「生き残り競争」の激化が、こうした教育格差をきわめて深刻なものにしています。

こうした社会的な「生き残り競争」の激化は子どもたちを取り巻く競争的な環境を強め、いじめ問題の深刻化をもたらし、多くの子どもたちは、友だちと本音でつながれない、大人たちにも支えられない、しかも未来に希望が持てないといった強い閉塞感にさいなまれています。こうした子どもたちが、私学助成運動という学びと支え合いの運動に触れ、仲間のために、子どものためにと取り組む同世代の仲間や大人たちに出会い、そうした仲間との痛みを共有しあうつながりを通じて、私学助成運動と平和の問題はつながっているとつかみ、平和について学び考え始めているのはきわめて象徴的です。

足もとの問題としての私学の職場と教育・子どもの問題、そして憲法第九条をターゲットにした憲法改悪策動と私学教育に対する国家・行政の統制の問題は、まさにひとつにつながった問題です。

私たちは今国会で何としても私学教育の統制につながる地方教育行政法改悪を許さず、憲法改悪のための国民投票法を阻止するために全力をあげます。同時に、一つひとつの私学を守り、すべての子どもたちが学費を心配することなく私学で学べるようにするために私学助成の抜本的拡充をはかり、憲法で保障された教育の自由、そして私学の自由を真に現実のものにしていくために、全力で奮闘します。

以上、決議します。

2007年3月18日

全国私立学校教職員組合連合第35回定期大会

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